春の仕事    夏の仕事    秋の仕事    冬の仕事


田植えから3週間 6月上旬

田植えから、毎日欠かさず田んぼの水の管理をします。 昼間の日差し、気温で水を
温めたいので、水かけは早朝に行います。
この頃には、最初1株に2〜3本しか植わっていなかった苗から新しい茎が出てきて、
1株の本数も増え、少し稲らしくなりました。これを「分けつ(ぶんけつ)」といいます。

田植えから1ヶ月 6月中旬

分けつで増えた茎で、稲がたくましく育ってきました。
葉幅も茎幅も広く、太くなっていきます。
稲は5日間くらいで分けつが発生し、新しい茎・葉が出てきます。
この時点ではまだ目標の半分くらいの本数です。

田植えから2ヶ月 7月中旬

この頃には、分けつもかなり進み、目標の本数に近づいてきます。
この時点で「中干し」という作業をします。中干しは、今までかけてきた水を止め田んぼ
の水を抜く作業です。田んぼの表面に小さいヒビが入るまで乾かします。
中干しすることで、稲は地下水を求め、根を地中深くまで伸ばし、力強い根と生長します。

田植えから2ヶ月半 8月上旬

いよいよ稲の茎の中から穂が出てきます。これを「出穂(しゅっすい)」といいます。
実は稲も花を咲かせるんです。知ってましたか?
朝の数時間、籾が左右に割れて中からおしべが顔を覗かせます。
そのおしべの花粉が、もみの中にあるめしべと受粉し、お米のもとができます。

田植えから3ヶ月 8月中旬

穂はまだ緑色で、お米になるのはまだまだ先ですが、稲らしくなってきました。
光合成によってできたデンプンが、もみの中に蓄積してくるにしたがい、モミは重さを
増して穂が垂れ下がってきます。太い元気な稲は、光合成能力が高いです。
光合成能力が高ければ、それだけデンプンの生産量も増え、大粒のお米ができます。

田植えから3ヶ月半 8月下旬

穂もだんだん黄金色に色づき始めてきました。この頃を「登熟期」といいます。
登熟期の水管理は、根の力を維持(水はあまりいらない)しつつ、もみの中のデンプン
の生産を向上(水が必要)させなければいけません。そのため、水をかけたり、止めたり
を繰り返し、どちらの条件も満たせるような、水管理をします。

あぜ草刈り 5月下旬〜8月下旬  写真の機械:ウイングモアー

田植えが終わったら、あぜ草刈りがまっています。
あぜ草刈りはおおむね、毎月1回×4ヶ月、それぞれ下旬頃行います。
まずは、田植え終了直後の5月下旬からです。
この「ウイングモアー」はあぜの平らな部分とちょっとした斜面を刈ってくれます。

あぜ草刈り 5月下旬〜8月下旬  写真の機械:スパイダーモアー

この「スパイダーモアー」はかなりのスグレモノ。
どんな急な斜面でも、地を這うように四輪でしっかり走行してくれます。
斜面の多い、あぜ草刈りでは大変重宝する機械です。
長くなった草を刈るのはちょっと苦手です。

あぜ草刈り 5月下旬〜8月下旬  写真の機械:ビーバー

これの「ビーバー」は最強ですね。
ウイングモアーやスパイダーモアーで刈れないような、電柱周りでもきれいに刈れます。
ただし、あまり仕事ははかどらないし、体を使うので疲れます。
どうしても他の2台で刈れないところを刈る役目が多いです。