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あぜ焼き 3月上旬〜下旬

あぜの枯れ草や雑草を焼くことで、病害虫の発生を予防します。
春は風が強く、乾燥しているのでよく燃えます。
風向きや周囲に注意してあぜ焼きをします。
表面が焼けるだけなので、ちゃんと新しい芽が出てきます。

すきかけ 3月中旬  写真の機械:トラクター&鍬(すき)

田んぼを耕す前に、田んぼの内側を鍬(すき)かけします。
巨大なスコップみたいなものを、トラクターで引っぱって、溝を掘っていきます。
ロータリーという機械だと、田んぼの隅まで耕せないので、すきをかけます。
この溝が代かきの時、水を田んぼ中にいきわたらせる役割もします。

春起こし 3月中旬〜4月中旬  写真の機械:トラクター&ロータリー

田んぼを耕し、土に空気を入れることで、眠っていた微生物の活動を活発にします。
秋にまいた堆肥や稲わらが微生物の力で分解され、田んぼの力が上がります。
堆肥と稲わらと微生物が稲の生育を助けてくれます。
土がほぐれることにより、代かきの時に機械にかかる負担が減る効果もあります。 

あぜつき 3月中旬〜4月中旬  写真の機械:トラクター&畔塗機

田んぼの水が、あぜから漏れ出ないように、あぜつきをします。あぜ塗りともいいます。
湿った田んぼの土を、あぜに塗り付けることで、割れ目や穴をふさぎます。
もし水が漏れると、田んぼが水を蓄えられず、毎日水を補給することになります。
いつも冷たい川の水を補給するので、水温が上がらず、稲の生育が遅れます。

種もみ消毒 3月中旬〜下旬

昔から「苗半作(なえはんさく)」いう言葉があり、米づくりは良い苗作りが重要です。
健全な苗を作るために、種もみを消毒して病気の予防します。

芽出し 4月上旬〜中旬  写真の機械:催芽器

温湯消毒した種もみを、低温の水に長時間浸けるておきます。これを「浸種」といいます。
浸種は、種もみを一斉に発芽させるために、必要な水分を吸収させる作業です。
十分に種もみが水分を吸ったところで、水温を上げ、発芽直前の状態にします。
これを「催芽」といい、ちょっと芽が出ます。この状態で種まきをします。

種まき 4月上旬〜中旬  写真の機械:播種機

いよいよ種まきです。苗箱に床土、種もみ、覆土の順でサンドイッチしていきます。
朝から始めた種まきは、お昼ごろまでかかり、約半日で終わります。
田植えのスケジュールに沿って、4回に分けて種まきをします。田植えに何日もかかる 
ため、その時にちょうどの大きさの苗で植えられるよう、時期をずらして種まきします。

育苗 4月中旬〜5月下旬

種まきから1週間ほどで、土の中から芽が出てきます。
最初は1枚しかなかった葉っぱも日が経つにつれ、2枚3枚と増えていきます。
苗は温度が暑すぎても、寒すぎてもダメです。ハウス内の換気と保温を繰り返します。
こうして、田植えまでの約1ヶ月、毎日の温度管理と水管理で、元気な苗を育てます。

代かき 5月上旬〜下旬  写真の機械:トラクター&ドライブハロー

田んぼに水を入れ、トラクターでかき混ぜ、泥の状態にします。
最初に、サッと土と水をなじませる「荒代」を行い、次に、田植えがきれいにできるよう
に、土の表面を平らに仕上げる「植代」をします。1枚の田んぼで計2回代かきします。
代かきをすることで、苗を植えやすくし、苗の根張りと発育を良くします。

田植え 5月上旬〜下旬  写真の機械:田植機

GW頃から田植えが始まります。大事に育ててきた苗を田んぼに植え付けます。
1株あたり2〜3本、また、株同士の間隔を広くとって植えていきます。
少ない本数で植えた苗のほうが、太く元気な稲へと成長します。
また、間隔を広く植えることで、株自体も大きく成長します。

田植え直後の様子 5月中旬

田植え直後の様子です。少ない本数で、間隔が広く植わっています。
周りの田んぼに比べると、かなりスカスカの田植えです。
最初は少ないですが、稲のパワーはすごいんです。この1株2〜3本の苗が、
分けつといって(詳しくは夏の仕事で紹介)収穫前には30本近くまで増えます。